《MUMEI》
プロローグ  紙ヒコーキ。
窓からのぞく、青い青い空。

懐かしい。慣れた手つきで、紙を折っていく。
あったかい、君の手のひらがフワリと重なってきた気がして、ひとり…目をふせた。

『紙ヒコーキにメッセージを書いて飛ばすとな、そのメッセージは届くんだよ。』

そんな、いつも嘘つきな君のコトバを信じて、私は開けた窓から紙ヒコーキをすいっと飛ばした。
ヒコーキは、どんどん小さくなっていって…見えなくなった。

君へのメッセージは届いただろうか。

   “ずっと、好きだよ。”


なんで、もっとはやく、素直になれなかったの…?
気もちを伝えられなかったの?

そしたら、あんなことにもならなかったし、大切なあの人たちを深く深く、傷つけることも…きっとなかった。

あのときの私たちは、幼すぎて、未熟で…
いっぱい いっぱい傷つけあったね。

できることなら、あのころに戻りたい。
やりなおして、運命を変えたい。

君とあの人たちとすごした日々は、宝物ぐらいたいせつだよ。

でも

ケータイが鳴るたび 君かも なんて思ってしまう、君でいっぱいすぎる私の心はどうすればいい…?

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