《MUMEI》

――――――

―――



「―おい、雅俊、生きてるか?」

「…山男」

「雅俊っ……お前まで山男呼ばわりか…。」

「?」


「あら。明智くん目ぇ覚めた?」


雅俊は改めて周りを見ると、ホッとした表情の山男が横から覗き込んでいて、その後ろのカーテンの隙間から養護教諭の生田先生が見えた。


「保健室っすか…」

「あぁ、美術部の生徒たちが、屋上の階段の下で伸びてるお前を見つけてここまで運んでくれたんだよ。」

「屋上?」

「そう、しかもびしょぬれでね。気を失ってるだけだったけど、なんとなーく、嫌な予感がして、山男クン呼び出しておいたんだけど。」


山男と生田先生が揃って状況を説明してくれたが、雅俊はなんだか釈然としないままだった。


「おれ…」

「ん?どうした?」

「なんで、階段の前なんかで寝てたんでしょう?」


「…は?」
「??」


山男と生田先生は、目を丸くしながら顔を見合わせて肩をすくめた。


====
物語の途中で失礼します。

先週の地震、これをお読みになっていると言うことは、ご無事だったのであろうと思います。
たくさんの被害があり、今なお充分な生活を送れていない方が多数いる中、執筆を自粛されている作者さまもたくさんいるようです。
しかし、こんな時だからこそ、被災者の方も被災者以外の方も、ストレスを軽減するために、まったく別の事をするべきかと思い、更新を進める事にいたしました。
長く停電が続いていたり、電波がなかなか戻らなくて見れていなかった読者様が、もしこんなつたない小説であっても見に来てくださったとして、話が止まっていたら…と言うのを、自分なりに想像し、それは少し寂しいな。と結論出しました。
だから、少しでも、皆様の気分転換のお手伝いが出来たらな。と思います。
ショックが大きすぎて、実はあまり話自体を書き進めていないのですが、少しずつ更新ペースを戻していこうと思います。

最後になりますがこの場を借りて、被災した皆様にお見舞い申し上げるとともに、お亡くなりになられた方々にご冥福をお祈り致します。

2011.3.16 礼音

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