《MUMEI》 世界戦争15ー8 更新先早は天に向かって飛び上がった 「あ〜、怒らせちゃったかな?けどあの程度の力ならたいしたことないな」 そう言ってジョン・リーも飛び上がる。 「(俺は負けねぇ、そう決めた。俺と闘う相手は絶対に負けさせるって、そしてあいつも…)」 「空中戦かぁ、あまり得意じゃないんだよね」 先早は話さない 「(23世紀に櫻森 洸覇という科学者がアインシュタインの相対性理論にもとずいたワープ装置を開発したように、26世紀龍寡 大地が神話の一部を解明したように、つまり神の力を使うことも可能ということだ)」 気の流れが変わった。 気という風が先早にすいこまれるかのように… 「一体、何をしようとしているのかな?」 地鳴りがする程の雷が霹靂と鳴りだした。 「そんなことしたって僕には届かないよ」 先早はそんなこと知っていた。 この雷や風の流れはただの演出、ジョン・リーの頭の無意識の恐怖心を煽らせるための…。 だが勿論ジョン・リーの意識の中には恐怖なんてものは存在しない。 しかしそれは意識の恐怖、無意識に感じている恐怖とは異なる。 「そんなことしたって僕には届かないよ」 「どうかな」 空中、雷の轟音と共に先早は空中で殴りかかる。 「なにやってんの?僕に触れたら君はバラバラの気体になるよ」 先早に迷いは無い ただ拳をジョン・リーに向けて力を注ぐ それどころか先早はせせらと笑っていた。 何かの確信があるかのように… ジョン・リーは不信に思った。 自分に触れた相手は問答無用で消せる。 先早もそれは知っているはず 自分が教えたのだから…そんなことを考えてるうちに当たらないはずの攻撃は当たった。 先早の拳はジョン・リーの顔面に直撃する。 「(当たっ…た?)」 ジョン・リーは何故攻撃を受けたのか分からない。 そして1つのクエスチョンが生まれる。 本来ならば今頃先早は気体になっているはずだったからだ。 「僕の計算式、予算共に全ては完璧のはず、そんなものがなくとも触れれば全てが消える。」 また1つ、クエスチョンが生まれた。 「科学ってのは限界がある。いくら頑張ってもその力には敵わない。」 先早は一拍を空け、言った。 「けどそれに近いものは作れる。そう科学ではどうしようも無いこと、オカルトだ。まぁでもつったってやろうと思えば簡単にオカルトだって解けんだけどさ」 「なっ?!」 ジョン・リーは絶句した。 オカルトなんて非科学的な事、"そんなもの"がこいつの言葉から出てくるなんて思っていない だってこいつは科学の塊なのだから… 確かに神話を科学で解明する事ができる。 でもそれは天才だから出来ること 「俺を甘くみてもらっちゃ困るなぁ」 「一度殴ったぐらいでつけ上がっちゃてるよ。これだから…?!」 ジョン・リーの言葉は途中で止まった。勢いよく殴りつけられビルの中へとめり込んでいったからだ。 先早は高笑いをした。 「はははははっ」 そして手と手をパチンと合わせた。するとビルがバキバキといって次々と窓ガラスが割れていった… だがその攻撃はジョン・リーは効かないはずだ。 前へ |次へ |
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