《MUMEI》

ベランダの柵の向こうへ消えていく田中の姿を、ただ、硬直したまま見ていた。

一瞬、田中と目が合ったような気がした。。










「ネット!」



呆然とした善彦の耳に、聞き慣れた声が届く。



「うわダメか、、、クッション!」


ガサガサ、ざざっざっ――




田中が、階下に到達したのだろうか、窓の外から、音が聞こえた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫