《MUMEI》
ぴんく
諦めきれないこの想いに嘘をつくことをやめた佳奈。
拓也にはちゃんと謝った。
そしたら拓也は
「分かってた。佳奈が俺のこと好きになるはず何てないしな!」
「・・・。」
何も言うことができなかった。
その拓也の瞳の奥には悲しい気持ちが隠れていて
強がっている拓也がカッコよく見えた。
私に気を遣って・・・。
拓也の馬鹿。
優しすぎだよ。
「ありがとう、拓也。」
私は自分なりにとびっきりの笑顔をみせた。
拓也も私に笑顔をみせた。

−クリスマス−
時は過ぎて行った。
お互い受験生ってこともあってなかなか会えなかった。
でも私はこの日に告ると決めていた。
振られても後悔何てしない。

その日運良く寮に泊まるのは私と航平だけだった。

−夜−

「航平。」
「何?」
「あのさ・・・私、航平が好きなの。」
「えっ・・・。」
「大好きで大好きで・・・。」
「拓也は?」
「別れた。航平への気持ちを紛らわす為に付き合ってたのかもって思ったから・・・。」
「そっか・・・。」
「諦められなかった・・・。航平に会った5歳の頃からずっと好きなんだ・・・私・・・。」
「ハハッ・・・。馬鹿みたいだ。俺たち・・・。」
「えっ?」
「同じこと思ってた俺も・・・。すげー佳奈が好きでさ・・・。」
「航平・・・。」
「大好きで・・・。でも拓也がいつも傍にいて逃げてた・・・。」
「うん。」
「俺と付き合ってくれ。」
「うん☆」

2人は見つめあいとびっきりの笑顔をした。

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