《MUMEI》

 








「……………おい、なにボーッとしてんださっさと理由を言え。納得いく理由をなぁ」








あたし………育てかた間違ったかな??










「えぇ―っと…まず放課後弥生と買い物にブラリと出掛けて…」「金もねーのにか?」

「し、仕方なかったんだよ!付き合えって頼まれたし!!」

「ふ――――ん。で?」






なんでこんな追い詰められなきゃなんないんですか!?
まだ22時じゃん!……………いや、ちょっと遅いか…。







「…………それから店で服見てたら強盗がやって来て」

「………………………」





冷たいというか禍々しい目であたしを見下す。

………ちょっと、顔の影濃いくするのやめてくれませんか…?









「嘘なんかついてないって!!知能の低いもの見るみたいな目線やめてもらえます!?」

「………………色ィ―、俺は言ったよなァ門限は21時までだってよ―」

「だからッ、いろいろと理由があったって言ってんじゃん!」

「みなぎる苛立ちを抑えて聞いてみりゃ………強盗だぁ〜?上手い下手の問題じゃねーぞ色ィ」

「どんだけ信用ないのあたし!マジだから、驚くほどマジな話だから!!」

「うっせェェ!!」

「ぎゃぁあァあアぁ」









嘘チガウヨ――――!











あれから説教を散々うけてやっと風呂からあがったとこ。


オンボロの冷蔵庫からコーラを取り出し、ゴクゴクと熱い身体を冷やすように一気に飲む。

炭酸が喉で弾ける









「あ―――、一気に飲むと喉痛ッついでにしばかれた頭も痛ッ」






そう言って頭の頂上付近をさする










「水輝ィ―爪切り何処――」






トテトテと足音をたてながら8畳くらいの居間でテレビを見ている水輝のとこへ歩み寄る。









「あ?知らね―――…………おい」

「何」







振り向いた瞬間、水輝は色の格好をみて呆れた表情をする







「何じゃね―よお前女か?だらしね―カッコしやがって…」





ドット柄のキャミソールにズボン。下着が見えるか見えないかの境界線









「風呂あがりだから熱い」

「そういう問題じゃね―だろ服着ろ服!」

「え―――。他人の男だったらそりゃ着るよ?けど水輝だしさぁ―ダルい」

「他人の男?…彼氏なんかつくったら許さねェ」

「父親か!年頃の娘持った父親かッ!」










 

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