《MUMEI》 「二郎の汗ってイイニオイで好き。」 脇と肋骨の辺りを嗅ぐ。 「あっ……め」 頭を叩かれた。 情事後は顔を片手で伏せて、照れ屋な二郎は見られないようにしてる。 華奢なラインと浮き立つ間接が、現実離れた美しさを醸し出す。 二郎の体は全部奇麗で愛おしくて、卑猥なものは微塵も見当たらない。 「見ないの……」 見られてるのが気になるのか膝を付けて体を竦めた。 「隠さなくていいんだよ二郎は奇麗だから……抱きしめていい?」 腕が背中に回り込み、俺も応えた。 「七生の温もりが好き……心も体も温まる。」 俺が全力で包むと、必死にしがみつく二郎が可愛い。 「よっしゃ、このまま風呂だな?」 二郎を折り畳んでお姫様抱っこにして、バスルームへ運んだ。 「怖い怖い!」 不安定な乗り心地だったので喚かれた。 前へ |次へ |
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