《MUMEI》

その頃―    「結局、一人になっちゃった・・・周りはいいな・・可愛いし綺麗なバンパイア。けどそれと違って私は人間の血が流れている・・・」

「お嬢さん」

「え・・・?」

「僕と踊ってくれませんか?」

「でも・・・きゃっ!」

「ちょっ・・・ちょっと」

「君、踊れないの?じゃあ僕に合わせて」

「・・・」

―この人リードって少し乱暴けどどこか優しすぎる。
それから何度も何度もこの気配を感じた事がある。それはまさか―・・・雅也―?

―でも・・・そんな訳ない

「あの―もしかしてあなたは―」

言いかけた時だった―――

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