《MUMEI》
江上の過去
俺は江上を

抱きしめたまま

「江上・・・。

そんなに自分を責めなくていいんだよ。

1人で抱え込まないで。」と言った。

江上は、また泣き出した。

そして「ありがとう。」って何回も言った。

俺は、江上の頭をなでた。

そして

少し話をしてくれた。

大切な人を傷つけてしまった時のことを・・・

「私ね、親友がいたの。

そしてね、その子には

彼氏がいたの・・・

すっごく幸せそうだったの。

でも、私が

その2人の幸せを

・・・・・壊してしまったの。

私は、そんな気なかったけど

・・・・・でも、私が

壊してしまったのは事実なの。

辛かった・・・。

でも1番辛かったのは

私じゃない・・・。」

そう言って

溜まっていた涙をぬぐった。

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