《MUMEI》
魅了のワケ
>だから、今は言えないの!


「本音を言ってごらん?」



いつまでもこんなやり取りをしている訳にもいかない。
言葉とは裏腹な距離感に、お互いが困惑している。
どこかのタイミングで伝えねばと思っていた。


私の考える「大人の諸事情」を。


感情以外の部分を包み隠さず伝えることは、今現在
私が出来る、唯一の愛情表現だった・・・。




「つまり、好きというだけでは、付き合わない可能性が
あるってことだよね?
それはこれから先、美香子の理想に敵う男だと判断され
るまで、俺は宙ぶらりんのまんまで、その間ずっと、他の
男と比較され続けるってことだよね?
・・・それは、俺のやり方とは合わない」



少し、頭をリセットする時間を設けた。




>俺のやり方って?


「俺は”この人”と思ったら、きちんと向き合うようにしてる。 
美香子のやり方だといつまで経っても、俺と向き合わない
ままじゃん。 比較することと、向き合うことは両立しない」



悠輔はおちゃらけていたかと思うと、突然ハッとすることを
言い出したりする。


そのハッとする感覚が群を抜いているだ。



まだ意識すらしていない『言われたい一言』を、最高の
切り口で投げ掛けてくる。


私がいつも好きになるタイプ・・・。


だから私は、悠輔を知らず知らずに求めてしまう。
そこに年齢は関係ない。
単に外見や楽しいだけの「好き」とかではなく、ここが最も
悠輔を手放し難い存在にしている部分なのだ。

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