《MUMEI》
終戦前
二つの刀がぶつかる。
ネプチューンが惟の側頭部を狙う。惟はそれをしゃがんでよけ、ネプチューンの腹を攻撃しようとする。が、それをネプチューンはウォーターカッターで防ぐ。
「やるじゃないか。剣の扱いについてまったくの素人ってわけでもなさそうだな。」
「それはどう・・・も!!」
惟の剣がネプチューンの腕をかすめる。
「ぐ。」
「どう?」
「やるな。想像以上だ、神の手使い(ゴッド・ハンダー)。だが・・・。」
ネプチューンが跳躍し、惟にウォーターカッターを振り下ろす。惟はそれを砂鉄の刀で防ぐ。
それと同時に腹に大きな衝撃がはしった。
「ぐう。二、二刀流!?」
「そうだ。俺は二刀流が得意なんだよ。」
「くっ!!」
「そろそろ終わりだ。」
二本のウォーターカッターが結合して一つの大きな鎌になった。
鎌の刃先が惟を狙う。が惟はそれを手で受けた。それと同時に鎌はただの水となり、弾けた。
「し、しまっ・・・。」
惟の刀がネプチューンを捉えた。
ネプチューンの体はノーバウンドで数メートル飛び、動かなくなった。
「はあはあ。勝った・・・。」
惟は両膝を地面につく。その周りを中国兵が取り囲んだ。惟に反撃する力は残っていない。
「(ここまで・・・か・・・。)」
中国兵が惟に一斉に銃を向ける。
その時、中国兵の銃が突如消えた。そして、惟の目の前に先早が現れる。
「先早さん!!」
「暁、大丈夫か?」
「はい!!」
「悪いな、遅くなっ、ガハッ。」
先早は口から血をはいた。
「先早さん、ボロボロなんじゃ。」
「俺のことは気にするな。それより他の奴らを!!」
「でも・・・。」
「早く!!」
「・・・はい。」
惟が天空の中に入るのを確認すると、不気味に笑って
「XXX(エックスエックスエックス)」
とつぶやく。
周りが・・・血の湖となった。
先早の耳にはグチャリという音しか聞こえない。空中からミサイルが飛んで来て、直撃しているのに、まったくダメージを負ってはいない。そもそも、爆発すらしていないのだ。彼はミサイルが当たる直前に新元素XXXを自分の周りに展開してミサイルを消しているのだ。
「雑魚は大人しく帰れ〜!!」
・・・
先早の活躍により中国軍は一時撤退をした。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫