《MUMEI》 終戦前Part2戦艦天空・屋上 「先早さん、ありがとうございました。」 惟が頭を下げる。 「いや。」 「傷は大丈夫ですか?」 「大丈夫だ。自分の元素で治したから。」 「すごい。」 「そうか?俺は神の手(ゴッド・ハンド)のほうがいいと思うけどな。」 「そうですか?」 「ああ。」 「・・・あっ!!もうこんな時間!!私、今日の見回り当番なんで行って来ます。」 「俺は寝るわ。」 「おやすみなさい。」 「おやすみ。」 ・・・ 「あーあ、暇だな。」 ブツブツ言いながら、惟は進んでいく。 「暇じゃなくしてやろうか?」 声のする方を見る。そこには、一人の少年がいた。 「あなたは?」 「俺はアレス。今日は俺の仲間が世話になったな。」 「まさか・・・ゴッドサイキッカー!?」 「ご名答。まっ、俺はバルカンやネプチューンとは格が違うけどな。」 「何のためにここへ?」 「俺に課せられた仕事は神の手使い(ゴッド・ハンダー)を消すこと。」 「私を?」 「そうだ。」 と同時にアレスが一気に惟との距離を詰める。 「(は、早・・・)」 ダン 大きな衝撃がはしる。 「ぐっ。」 「安心しろ。これ以上の痛み無く、安らかに死なせてやる。」 アレスが一本の木に触れる。すると、それは金属になり、剣の形になった。 「物体変換能力?」 「これは金属変換能力だ。どんなものでも好きな金属に変えられる。ちなみに、この剣の刃は水銀でできってから触れると皮膚が溶けるぜ。」 「なっ!?」 アレスが斬りかかる。惟はそれをかろうじてよけた。 前へ |次へ |
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