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《MUMEI》 ｢ナンバーワン…｣ コート。 シュートを決めた椎名が戻り際呟く。 ｢ね｡｣ 鼻で笑ったように言ったその言葉は、 しっかりと市原の耳に聞こえていた。 (く…そが…) ｢返すぞｯ!!｣ ｢おぅｯ!!!!!!｣ ボールは秀皇。 ……………………………… 観客席。 ﾜｰﾜｰﾜｰﾜｰｯ!!!!! ｢…いつもに増してキレがあんな｡｣ ﾜｰﾜｰﾜｰﾜｰｯ!!!!! ｢ん？…椎名？｣ ﾜｰﾜｰﾜｰﾜｰｯ!!!!! ｢ん｡元々センスあると思ってたけど､ 最近は特に伸びてる｡ ブラインドシュートとロングも打てるようになって､ あのキレのある突破｡ まぁ相手がディフェンスそんな上手い感じしないのもあるけど… 想像以上に早く化けやがったな｡｣ ﾜｰﾜｰﾜｰﾜｰｯ!!!!! ｢…｣ ﾜｰﾜｰﾜｰﾜｰｯ!!!!! ……………………………… ｢ピｯ!!｣ 審判の笛が鳴る。 ｢ここだぞ千秋ｯ!!｣ ｢わ…わかってるｯ!!｣ ｢…｣ (性懲りもなく…) センターラインを越えた榊を待つ千秋。 点差を離す為には、 是が非でも死守したい場面であった。 前へ |次へ |
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