《MUMEI》
通い合う心
>ありがとう。 これから色々教えてね。 おやすみ。


こうして再び繋がりを取り戻した私達は、すぐに2度目
の会う約束を取り付けた。


悠輔の仕事の都合で少し先の設定となったが、この
短期間にあった感情のアップダウンをニュートラルに
整えていくにはちょうど良い期間だった。



私は心から喜んでいた。
再び悠輔のメールが届くようになった毎日に。


嬉しさでいっぱいになりながら、唯一の婚活の場である
出会い系サイトにアクセスをした。


そして、プロフィール停止の設定を完了させた。



まだ 「付き合う」 とは言えない。


でも悠輔の言う通り、比較を外して向き合うことにしよう。
正確に言うと、比較の対象にならない位置へと、悠輔は
移動してしまったのだ。


早く会いたい・・・。   
それはまだ、心の奥に秘めた想い。


悠輔は1日に1度は必ずどこかで「愛している」という言葉
を伝えてくれた。  私はそれにをノーコメントで胸に抱いた。


「何も考えずに、ただ受取ってみなよ」


その言葉を意識して、ただ、純粋に受取ってみた。 
 

生まれて初めてそのようにしている。


すると、どうしようもなくいとおしい想いが日ごと募っていくのだ。


純粋に受取るって、相手の心が自分の心になっていくという
ことなのね。

出会い系サイトで知り合った12歳年下の男性から、私はそれを
37年目にして教えられた。

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