《MUMEI》 はがゆい現実「今はメールしかできないけど、今度会えたら守ってあげるからね。 美香子・・・俺は美香子が思ってる以上に、美香子のことを愛してる」 >ありがとう。 私はまだちゃんと想いを伝えられる状態ではないのに・・・。 ごめんね。 それなのに一緒にいたいなんて言って。 「ううん。 いいんだ。 俺はただ、気持ちを隠せないだけだから・・・。 美香子を愛してる。 どうしようもなく好きなんだ。 俺と一緒にいて欲しいよ」 緊急事態という設定に理性が納得したのか、私の感情ブレーキは 完全に故障してしまった。 >私も一緒にいたい。 悠輔とのやり取りは、私にとってとても大切なものなの。 「ありがとう。 美香子はいつも優しいね。 そんな所もすごく好きだよ。 俺はいつだって美香子のことを考えている・・・。 感情で動かない美香子の心情は分かるよ。 でもこの感情は止められない。 ごめんね、わがまま言って。 でも愛してるんだ。 俺、どうしたら美香子から求められるようになるのだろう? どうしたらいいのか・・・ 本当に分からないんだ。 美香子にとって、俺が男として値しない存在なら、美香子 から切ってほしい。 自分ではもうどうにもならない」 胸が押しつぶされそうになった。 私だって悠輔のこと、心から求めているのに・・・。 好きと言ってしまいたい・・・・ 言えない・・・・ 最後の砦を守るだけのブレーキは残されていたらしい。 私からの返信を待たないうちに悠輔からのメールが届いた。 「あ、でも・・・ 切る時は、あまりダイレクトに言わないでね。 一生立ち直れなくなるから。 そうだ、美香子の気持ちが固まって、もしNGだとしたら”ブタさん” マーク(絵文字)を送って。 で、OKだったら”ハート”にしよう。 それで俺は察するから」 前へ |次へ |
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