《MUMEI》
絡み合う記憶
その後も他愛も無いやり取りを続けたが、サーバーの調子が
不安定になり、翌日へと日付けが変わって間もなく、眠りへの
支度を始めた。


相変わらずの余震。

まるで船旅でもしているようだ。
ベットに入っても前日の恐怖から興奮状態が抜けず、うとうと
しては目が覚める。



体がずっと揺れている。


ゆらゆら・・・・  ゆらゆら・・・・



「はぁ。  はっ・・・  あっ!  あぁ。 あ・・・  はぁ・・・
もう・・・ 今日はここまでにしておくれ。 壊れてしまう・・・
まだ病み上がりなのじゃ。  あ・・・  あぁ・・  私を嫌いか?」



何これ?  私・・・、誰かとエッチしてる。    誰と?

でも、私の声じゃない。  


突かれていた下半身の圧迫が、ズルリとほどかれた。


「どうしたのじゃ? 
しばらくの休暇がそんなに嫌であったか?
寂しい思いをさせてすまぬ。   
しかしな・・・私とて同じ気持ちであった。  会えぬ間、
ずっと貴方を想い、忍んでいたのじゃ。 
病以上に辛かった・・・
この気持ち、分かってもらえぬか?」


勿体振るような軽いキスをすると、逆に窒息しそうな程の
長い舌が奥まで入ってくる!


んんっっ!!! 苦しい!!! ちょっと止めてよ!!!
気持ち悪い!!!  ホント苦しいから!  吐きそう。
 

私の気持ちとは裏腹に、背に回した手は、軽く、優しく
ありえない程いじらしく爪を立てている。


ようやく終わったかと思った瞬間、私の体は男の耳元に
まで顔を寄せ、こう囁いていた。

聞き取れない程の小さな声で。



「やはり怒っているのじゃな。 この程度で貴方への想いが
満たされると思うか?  その程度しかないとお思いか?
こんなに愛しているのに・・・  この心、分かっておらん」


涙が頬を伝った。
でも何故だろう・・・ 全然悲しくはない。


その潤んだ瞳で、一瞬男へ流し目を送ると、すぐに泣き顔を
隠すように部屋の隅へと顔を逸らし、乱れた服を整え始めた。  



これ?  着物?


しかも寝るには豪華すぎる、高そうな着物!!!


整えようとする私の両手を強引に押さえつけ、男は再び
激しく舌を絡ませ、上へ覆いかぶさってきた。


また!!!???   もう止めてよ!!!!

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