《MUMEI》
決戦
ー鉄道廃車両屋外置き場ー
千羽は完全に気絶していた。
「どうした?SPさんよぉ〜。」
「黙れ。」
夜斬がナイフをテレポートで放つが、アレスの前にある岩にはばまれる。
「だから、こんなもんきかねえんだよ。ゴッドサイキッカー最強のこの俺様にはどんな攻撃もきかねえ。」
アレスは高笑いする。
「だったら、直前攻撃は!!」
夜斬は拳を固め、アレスに突っ込んで行く。
「ったく。ギャーギャーギャーギャーしつけえーんだよ。」
ダン
夜斬の足元から先端が鋭くとがった岩の柱が勢い良く出てくる。
「ぐがあ!!」
「さあて人間の串刺しにでもすっか〜。」
「させない!!」
夜斬の目の前に惟が現れた。
「おやおや。神の手使い(ゴッド・ハンダー)じゃないか。わざわざ殺られに来たのか?」
ザン ザン
岩の柱が何本も現れる。
惟はもう使われていない車両に逃げ込んだ。
「それで逃げたつもりか?クク、クヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!まだ俺様の能力を知らねえようだな!?」
そう言ってアレスは車両に触れた。その瞬間、車両が液体へと変わっていく。
「なっ!?」
惟は隣の車両に飛び移った。
さっきまで惟がいた車両はもうただの液体になっていた。
ザン
突然、石が紙のように薄くなり、アレスの全身をコーティングした。
そして、さっきの液体に触れた。
すると、その液体は形のなっていく。それは人のような形。
「クッ!」
そして、それは惟を追ってくる。
惟は駆け出した。

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