《MUMEI》
アレス
惟の耳にアレスの声が響く。
「クヒャヒャヒャヒャヒャヒャヒャ!!それは水銀だ。触れただけでてめーの皮膚は溶けていくぞ。」
「なんてもん生み出してんのよ〜!!」
惟は振り返り、右手を突き出す。が、その水銀は惟の手をかわした。
「(し、しまっ・・・。)」
惟は電波と同調(チューニング)し、なんとかよけた。そして、車両の外に出る。
しかし、そこで惟は絶望した。
そこには、数十もの水銀の人がいたのだ。
「(どうすれば・・・。)」
その時、惟はひらめいた。
「(やるしか・・・ない。)」
惟は走り出し、一つの車両に触る。そして、同調(チューニング)でその場を離れた。
そこに・・・全ての水銀と車両が引きつけられていく。
「なに・・・が・・・。」
「磁場を作っただけよ。その水銀、元は鉄だから、磁石にくっつくみたいね。」
「チッ。」
「今度はこっちから行くわよ!」

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫