《MUMEI》 「お疲れ〜。佐藤。」 「あっ一ノ瀬さん。」 一ノ瀬さんはライトニングスのエースだ。プロ三年目。ライトニングスの前はヤクルトスワローズにいたそうだ。 「おつかれさまです。」 「明日はオープン戦だぞ。頑張れよ。」 「はいっ!」 「それじゃ。」 そう言って一ノ瀬さんは帰って行った。 「佐藤。」 「あっ。星出監督。」 「どうだ調子は?」 「まあまあです。」 「そうか。お前と佐々木。それと早駆には頑張ってもらわんとな。」 「恐縮です。」 「それじゃ気を付けて帰れよ。」 「はい。」 そう言って監督と別れた。 「悠。」 「秀(しゅう)。」 こいつは佐々木 秀希。高校でバッテリーを組んでいた。こいつは今年、ドラフト1位で入団したのだ。強肩で、走攻守の三拍子揃った選手だ。 「明日のオープン戦。頑張ろうな。」 「おう。」 前へ |次へ |
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