《MUMEI》

「!」

俺は急いで封を破き、中の紙を読んだ。








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二木へ


二木、二木が俺んちに来るわけがないのに、こんなもんを書いてしまいました。二木、俺、K大受けたかったよ。二木と一緒に、K大行きたかった。

けど俺は別の大学に行きます。父ちゃんが、死んだんだ。だから、母ちゃんと母ちゃんの実家に行きます。
二木に、ちゃんとさよなら言いたかったよ。

二木、好きだって言ったことは、忘れてください。

ごめん。ごめんね。

でも、俺は後悔してない。二木のこと、本当に好きだったから。

さよなら
ありがとう

二木 大好き






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