《MUMEI》

とても
とても 小さい声


少しでも離れてたら
聞き取ることができなかっただろう


本当に?
そう、思ってくれるの?


俺がいなくなって、寂しかった?
そう…思ってくれたの?



「春…なんかしゃべって…声、聞かせて…笑って…おまえの笑顔が見たい…呼んで…俺の名前、名前を呼んでくれ……」



「に……、も、もと、あき……?」


瞬間力強く抱き締められた。


「もう一回」


「もとあき…基秋っ……」

俺も、基秋の首に腕を回す

「春、春……」


俺の髪に顔を埋めて、小さい声で何度も俺の名前を囁く。






二年越しの片思いが

ついに実りました....

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