《MUMEI》 「キーパー攻略に関してはそれだけ。」 (さっ…ぱりわかんね…) 「まず、キーパーを攻略しないことには両サイドにやられまくること覚悟しなきゃなんないからね。」 「う……う〜ん……」 実際、 それはまず間違いない予想だった。 これまで以上にキーパーに止められることは、 それ即ち速攻のチャンスを与えることを意味していた。 速攻を連続して取られることを想定すれば、 4点のリードなど大した意味をなさない。 やはり単純な答えではあるが、 キーパー上野の攻略こそが後半の全てと言えた。 「じゃ…じゃあスタメンは…?」 「スタメンは前半の最後と一緒。」 「ちょっ…えぇ!?」 前半の最後。 そこに沖の姿はなかった。 「どゆことすか!?」 「や、もちろん沖にはすぐ出てもらうよ。 けどせっかくここまで隠して来たんだし、 多少時間のかかる整列の段階から沖が出れることを相手に教えるメリットはないじゃん。」 「な…なるほど…」 「徹底してますね。」 「まあね。」 「じゃあ俺は…?」 「後半はディフェンスからだし、 向こうのセットを止めてからゴーってことで。 それだけでもかなり意表付けるでしょ。」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |