《MUMEI》
出会い
高校二年生の始業式。


めんどうなのは、長ったらしい校長の話じゃなくて、係決め。

余っているのは、図書委員だった。

しかし、男女共に誰も手を上げようとしない。


前に立っているホームルーム委員も、困った顔をしていた。


「あのー……誰か、やってくれませんか?」

やっぱり、推薦に使えなさそうな役職は余るんだな……


困っているホームルーム委員を他所に、周りは爪を弄ったり、談笑したり、中には寝ているやつもいる。


そんな中、俺の目の前の女子が手を上げた。もともと髪の色素が薄いのか、茶髪だった。それをピンクのシュシュで一つに纏め、ポニーテールにしている。


「図書委員、やります」

鈴を転がす声って、このことを言うんだな…

めちゃくちゃ可愛い声。


「えっと……名前は?」

ホームルーム委員も、彼女のことは知らないらしい。さすがに、もう自己紹介はしないから、名前を覚えるのが大変だ。


人名を覚えるのは苦手なのに。


どうしてくれるんだよ…

中学とか、クラスメイトの半分しか名前を覚えられなかった。

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