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《MUMEI》 この学年には、ウワサの女がいた。誰だか分からないけれど、ものすごい美人で、先輩や同級生からの告白が絶えることが無い女。 なにしろ、うちの学校は一学年が8クラスというマンモス校だから、人が覚えきれない。それに、ウワサの女っていうのも、いろいろ話が飛び交って、訳が分からなくなっていた。 確かなのは、いつも髪をポニーテールにしていて、ピンクのシュシュで結わいているということ。 でも、ピンクのシュシュをしている女子は沢山いるし、ポニーテールも沢山いる。結局、見極められないのだ。 でも、今このクラスでポニーテールにピンクのシュシュをしているのは、西原詩音しかいない。 もしかしたら……という希望を持っていた。 「でも、飛鳥…もしもあの子が張本人だったとして…何するんだよ?」 そこで、飛鳥はニヤリと笑顔を浮かべた。 「そりゃあ、メアド交換して友達になるに決まってるだろ」 「じゃあ、あの子じゃなかったら?」 ―そうだ。あの子じゃないかもしれないし。 「いや、絶対にそうだ。俺の脳みそがそう言ってる」 「お前のその自信は何処から来るんだよ……」 前へ |次へ |
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