《MUMEI》

シャワーから上がると、さっきまであんなに元気だったくるみちゃんが、克哉さんの膝の上で背中をポンポンされながら、眠たそうにウトウト船をこいでいた。

「くるみちゃん、ベッドで寝んねしようか?」
「ゃやぁ〜…アキラしゃん…///」

眠そうにフニフニぐずっているくるみちゃんを克哉さんから渡されて抱え上げると、子供部屋に向かう。

新しいベッドにくるみちゃんを寝かせると、スンスンと半分泣きながらギュッと僕の寝巻きを握ってだだをこねながら僕に抱きついてきて、僕はそれに不覚にもキュンとしてしまった。

「おやすみ♪」
「うぅ〜ん…やぁ〜っ…やなのォ…ゃん」
「くるみちゃん///」

子供っぽい甲高い声が可愛いくて、ほんわか温かい子供体温に心がほっとする。

チュッ♪チュッ♪

「昼間の…お返しだよ」
「あう///」

くるみちゃんの柔らかな両方のほっぺたにキスをすると、小さな身体を撫でて克哉さんがしていたように胸をリズミカルにトントンしてみた。

「んん〜……」
「ねんねだよ…ねんね…」

くるみちゃんは目を擦りながら睡魔と戦っていたけど、やがて睡魔には勝てずスヤスヤと眠りについてくれた。



「で、僕はどこに寝ましょうか?」

リビングに戻って克哉さんの座っていたソファーの側まで来ると、克哉さんは僕の手を撫でながら不敵な笑みを浮かべてきた。

指先の仕草にくすぐったくなって目を閉じると、克哉さんの唇が僕の手の甲に触れてきて、その感触にゾクゾクと背中に快感が走った。

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