《MUMEI》

それほど私はナオに堕ちた。

中だしなんてしていたら妊娠してしまうかもしれない。

でもナオの優しい愛に包まれ不安なんてなかった。

それが偽りだという事も知らずに…。


それからナオは寝てしまった。

私は服を着て帰ろうとした。

ベッドから立ち上がった時…。


「愛理夢〜?もう帰っちゃうの?」

そう言うとナオは私の腕を掴む。

『うん。ナオ疲れてるっぽいし…。』

「もう少しいて?」

『でも…。』

「お願い…。」

私は初めてナオの甘えた声を聞いた。


しばらくするとナオは背伸びをして起き上がりタバコを吸い始めた。


それから何時間か私はナオとじゃれあった。

ふざけあって、笑いあって…。

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