《MUMEI》

「二年生のうちにここまでいったなんて本当凄いよ」


「しかも短期間で!」
先輩達が七生を褒めている。なんか俺まで鼻高々。


いつだって皆の中心で笑っている。そうだ、これが俺の知っている七生だ。









会場では昨日以上に一般客が増えていて、七生はまた固くなっていた。


無理もないこの広いホールだからな。


会場裏方へ控える為、移動する七生が席を立つ直前に思い切って声をかけた。


「全部ぶつけてこい、見てるからな!」
今度はちゃんと見ててやるから。

誰に振ったのだろう、七生の手が横に揺れた。

前へ |次へ


作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する

携帯小説の
無銘文庫