《MUMEI》
始まりは・・・
「遅いよ、太陽!!」
朝っぱらから大きな声で幼馴染を怒鳴っているのは・・・、私、月之瑠奈。
「うるさいんだよ(怒)」
この文句言ってる男子は光江太陽。
私瑠奈と太陽は今日から中学生。入学する学校は、宙苑中学校。
宙苑中は私の憧れていた先輩のいる中学。一年間待ってやっと毎日会えると思うと嬉しくて仕方がない。
「浮かれてんじゃねーよ、バーカ。」
太陽は一瞬で雰囲気をぶち壊した。
「太陽のほうがバカだよっ」
そう言って私は走り出す。
「おい、迷子になるぞ〜」
太陽が後ろからバカにしてくる。
「迷うわけないでしょ!!」
入学前にちゃんと下調べはしたんだから。でも・・・
「あ、あれ?」
うそ、ほんとに?でも、なぜかいつもの風景とは違うような・・・
「あ、レンガの壁?」
いつもはコンクリートなのに・・・
「おい、やっぱいわんこっちゃねえ、瑠奈、いい加減に・・・」
「太陽何か違うって、やっぱり。」
「は、何か違うって・・・・うわっ!」
「きゃっ!!」
眩しい光が瑠奈達を包む。
そしてそのまま・・・消えてしまった・・・









「ねえ、太陽、ここってどこ?」
「さあ、わかんねえ」
瑠奈たちは、さっきとは違う場所に立っていた。見たこともないような、少し昔の西洋風の町が、そこにあった。
「どうなってるんだ、俺たち。」
「どうも、こんにちは!」
「わっ!!」
後ろで声がした。
振り返ってみると、不思議な生物がいた。
「ルナ様とタイヨウ様、ですね?お待ちしておりました!!」
とても元気な声の主は・・・二本足で立っている猫だった・・・・・・

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