《MUMEI》

後半開始まで数十秒。



「行って来いッ!!」



クロは選手たちをコートに送る。



「はいッ!!!!!!」



コートに向かう選手たち。



「…」



返事の後、
すぐにまた表情の暗くなる日高。















………………………………



   秀皇ベンチ。



………………………………



………………………………



「向こうのメンバーは変わらず…か。」



「関係ね〜よ。」



「お前らまた…」



「誰だろうと全力で潰す。」



「…わかってんじゃね〜か。」



「さて…俺たちも行くか。」



「おぅ。」



ガシッ…



「勝ってくんぞ。」



「お〜よ。」














………………………………



    コート。



………………………………



………………………………



後半は秀皇ボールスタート。


早くもディフェンス位置に着く赤高。



(ダメだ…集中しろ…)



「…」



日高の暗い表情を選手たちも察する。



「…いつまでもいじけてんじゃね〜よ。」



そんな状況を打破する為に動いたのは、



「このチキン野郎が。」



意外にも村木であった。



「おま…それ…」



呆気に取られる日高。



「くはは!!また懐かしいフレーズが出たな。」



その隣で笑うユキヒロ。



「ぷ…くははッ!!確かに。」



日高にも笑みが見えた。

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