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《MUMEI》 ……………………………… コート。 ……………………………… ……………………………… ｢離しますよｯ!!｣ ポストに沖が入った形での赤高のセット。 実際、 この陣形こそが赤高の最強の攻撃布陣であった。 (こいつか…) 練習会の中で顔の割れている沖。 秀皇の選手たちもこのメンバーこそが赤高のベストメンバーであることに気付く。 沖に対しあえて得点を与える気などない上野だが、 ディフェンス陣からすればわざわざポストから打たせる義理などなく、 セオリー通りに中を固める。 (ん…) 一瞬、手に詰まる椎名。 (これじゃポストに落とすのはキツいな…) キュｯ…!! 椎名はフェイクをかけ、 (だったら悪いけど…) ダムｯ…ダｯ!! ワンドリブルから突破を仕掛ける。 狙いは秀皇ディフェンスの穴。 市原が守る2枚目。 ｢くっ…!!｣ (何で付いてけねぇ!?) ……………………………… 観客席。 ……………………………… ……………………………… ﾜｰﾜｰｯ!! ｢あいつあんなにいい動きしてたか…？｣ ﾜｰﾜｰｯ!! ｢足の運び方がうめぇな｡｣ ﾜｰﾜｰｯ!! ｢いやでも…｣ ﾜｰﾜｰｯ!! ｢ん…｣ ﾜｰﾜｰｯ!! ｢態勢がキツいか？｣ ﾜｰﾜｰｯ!! ……………………………… ……………………………… コート。 ……………………………… ……………………………… 市原を抜く椎名だったが、 『綺麗に』とはいかない。 すかさず入ったカバーも同時に交わした椎名の態勢は崩れ、 体は流れる。 (ふぬｯ!!) 椎名はそこからシュートを打つ。 (あ…) バシｯ!! (まいって!!) シュートは止められる。 ｢ちっ…!!｣ (キツかったか…) ｢速攻ｯ!!｣ 前へ |次へ |
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