《MUMEI》
今宵の過去
今宵が口を開くと、3人も緊張したように今宵の方を見つめた。

「何よ、話したいことって?」

秋葉が今宵に尋ねる。

「あのね、私が中学生の頃だったんだけど・・・・・・」

今宵は重い口を開く。





今宵が放課後椅子に腰掛けたままボーっとしていると、誰かが声をかけてきた。

「ねぇねぇ!!なんか悩み事でもあるの、今宵?相談のるよ!!」

「亜美ちゃん!!・・・・・・聞いてくれる?」

「もちろんだよ!!うちら親友でしょ!?」

「うん!!」

亜美ちゃんなら大丈夫。

いつも親友だって言ってくれてるし!!

「実はね・・・・・・」


今宵が次の日の朝、クラスに入ろうとすると、足を止めた。

「・・・・・・なんだってよ!!」

「え〜?今宵ちゃんが?」

何で・・・・・・?

何でみんなこのこと知ってるの?

亜美ちゃんしか知らないはずなのに・・・・・・。

今宵は呆然としながらも、教室の声に耳を欹てる。

「誰から聞いたのそれ〜?」

「あいつだよ、あいつ。なぁ、亜美!!」

え・・・・・・?

亜美ちゃんが?

嘘だよね?

今宵は思わず息を飲んだ。

「あはは!!いいじゃん、別に!!あたしを親友なんだと思ってんだからさ。なら親友の勝手じゃない♪」

「ひっでーなぁ、お前。ま、亜美とつるんでる雪村も雪村だけどな」

どうしてなの?

亜美ちゃん、親身になって聞いてくれてたのに・・・・・・。

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