《MUMEI》

   放課後 部室



「いやぁ広くていい部室だね!!」



「…」



「ハンドは7人でやんだろ?」



「…」



「じゃあ俺スタメン確定じゃん!!」



元々静かな部室とは言い難い環境ではあったが、


この日はいつにも増して騒がしかった。


騒いでいるのは1人だが、


実質…


6人分以上の騒がしさの男が1人。



「つ〜か俺は認めね〜けどな。」



「えぇッ!?何言ってんの関谷くんッ!?」



「こんな半端な奴入ってもすぐ辞めるだけだろ。」



「おいおい。根拠があってケンカ売ってんだろ〜な?」



「あたりめ〜だろッ!!


お前が辞める根拠なんていっぱいあるわッ!!


逆に辞めない根拠を言ってみろッ!!」



「そんな根拠とか難しい言葉使うなよ〜。」



(お前から言い出したんだろ…)



「1年生がわかんないだろ?」



「いや…わかりますけど…」



「同じく。」



「…」



待望の7人目。


もっと歓迎されても良いような物だが…


まぁ…


相手が相手だけに部員たちの反応はこれ以上ない程に正解だった。



ガタガタッ…



「何の音?
この部室は狭い割に騒がしいな…」



「バスケ部辺りが練習降りてんだろ。


つかうるせ〜のほぼお前だから。


俺たち巻き込むな。」



「げ…バスケ部…前の前の部活じゃん…」



(あの短期間にバスケ部と別の部活辞めてたのか…)

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