《MUMEI》

     バシ。



「……まだ続けんの?」



「ちょ…バカお前。
誰も1回勝負なんて言ってね〜だろッ!!」



色々と省略し現在に至る。



「いや…にしたって7メートルはシューター有利じゃん…」



「それにもう9回くらい勝負してますけど…」



「ひ…久々なんだからちょっとくらいオマケしろよッ!!」



(ちくしょ〜!!
何でこいつこんなうめぇんだよ…!!)



ボソッ…
「…めんどくさくなって来たな。」



「うぉい聞こえてる聞こえてるッ!!」



「…お前ホントに経験者?」



「経験者だよッ!!」



「…どれくらい?」



「…」



急に黙り込む沖。



「3日坊主ってとこだろ。」



呆れた口調で関谷が呟く。



「バカ言えッ!!」



すぐに否定する沖。



「6日だよ。」



「変わんね〜よバカッ!!」



全員から一斉にため息がこぼれる。



「…しかも中学の話。」



「もはや経験者とは言えませんね…」



「あぁ…やったことがあるだな。」



「…ちょっと待てって!!
マジでやらせてくれればこんなもんじゃ」



「先は長そうすね…」



「…え?」



「とりあえず根性から鍛えてやっか…」



「ちょちょちょ!!
お前らマジでこんなん入れる気なの!?」



「あぁ?だって他にいね〜だろ。」



「選んでる余裕なんてウチにはないすよ。」



「え…いいの?俺…?」



「だぁ〜。まぁしょうがねえか…」



「よろしく〜。」



「よろしくお願いします!!」



「お…おぉッ!!任せろ!!」

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