《MUMEI》 「とりあえず今日は初日だし、 色んなクラスの子が集まって2年生とはいえ皆が皆知り合いってわけでもないでしょ? 先生も皆のこと知りたいし、 自己紹介してもらおうかな。」 「え〜...」 皆が皆知り合いじゃない。 というのは正解だったが、 半数くらいは知っている状況の中で自己紹介とは若干恥ずかしかったりするものだ。 「じゃあそっちの子から。」 「え!?何で俺が…」 「別に理由ないわよ。 ただ普通端の席の子からでしょ。」 「うぅ…」 ガタッ… 指名された生徒がしぶしぶ立ち上がる。 「え〜…っと、2-A菅原です。よろしく。」 「終わりかよッ!!」 「つまんね〜ぞ達也ぁ。」 「趣味言え趣味ッ!!」 「特技と好きな芸能人もだぞッ!!」 「将来の夢と女の子の好みも言えッ!!」 「ギャハハハハハハッ!!」 発展する悪ノリ。 自分の番が来た時にはどうせ逃げるのに。 高校生なんてそんなものだ。 「み…美山幸弘。 え〜っと…2年D組。 名前はぁ…」 「美山幸弘くんでしょ。」 「あ…」 「ダハハハハッ!!」 「何緊張してんだよ!!」 「うるせ!! ハンド部!!以上ッ!!」 「あはは!!おけおけ。 ハンド部の幸弘くんね。」 「んぐ…」 前へ |次へ |
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |