《MUMEI》

自己紹介が半数程進み、


若干飽き気味の生徒たち。



「ふぁっ…」



「はい、じゃあ次。」



ガタッ…



「沖秀一…彗星のごとく現れた天才のハンド部員だ。」



「え?」



ボソッ…
「また部活変わった?」



「…らしいね。」



「…」



美術室全体がまた沖は部活変えたんか…


的空気に包まれる中、


1人不機嫌に外を眺める日高。



「…」



その日高の隣に座る村木。



「え〜、入部から1週間で既にスタメンに定着してる俺ですが…」



ボソッ…
「あいつスタメン?」



「ハンド部人少ね〜からだろ。」



「あぁ…」



「つか自己紹介長くね?」



自己紹介は2分を経過。



「…」



「まぁそんな天才の俺でも常に努力を惜しまないわけ…わかる?」



ボソッ…
「えぇ?何か語りかけてきたんすけど…」



「無視しろ。」



沖の茶番がちょっと面白くなってきた生徒たち。


だが窓際には、



ボソッ…
「うざ…」



(それに関しては同感だな…)



興味のなさそうな2人。

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