《MUMEI》

    運動公園



ザッ…!!



「ゴォォルッ!!」



赤高ハンド部による500メートルタイム測定が始まっていた。



チラッ…



マネージャー佑香が1人1人のタイムを記入。


それを横から覗き見る顧問の西野。



(…ブランクがあるから3年はダメかと思ったけど、
さすがに冬を越えただけあって去年よりもタイムは伸びてるな。)



ポリポリ…



(こうなると…古田が不参加ってのはやっぱ痛いか?)



「あと計ってないのは?」



「先輩たち(3年生)は終わりです。
あとは1・2年ですね。」



「そうか。」



1・2年はトータルで7人。


トラックの数からすれば一度に走ることは可能だったが、


何せマネージャーが1人。


一度にタイムを計るのは2人が限界だった。



「んじゃま…2年から先やるか。」



「ち〜っす。」



「誰が俺と走る?」



「おめ〜とだけは絶対やらない。」



走るのを拒まれる関谷。



「んじゃ〜村木やろうぜ。」



「…別にいいけど。」

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