|
《MUMEI》 キッカケ清水と森山の出逢いは、交際が始まる4年前の事だ。 清水は高卒の新入社員で、森山より2年早く就職していた。 森山は専門学校へ2年間ほど通っていた為、清水とは同い年となる。 清水は女性と本格的に交際するのは森山が人生で初めての事だった。 同級生や後輩達が次々と交際や結婚・出産、早い者では子供が保育園に行くと言った友達もいた。 森山と交際するまでは色々と片想いの恋をしてきて、大半は告白しないままで終わらせていた恋ばかりだった。 清水が森山を初めて見たのは機械のメンテナンス中に新入社員達の現場見学の時で、その時は森山だけ入社は決まっていなかった。 森山が清水と同じ会社へ入社したのは、当時、住んでいた家から近いと言う理由だけであった。 入社してから森山は老若男女、人気があった。 清水の同僚だが、清水とは年が20歳以上離れている佐々も森山は一番のお気に入りだった。 ただ、佐々は既婚者で1男1女… その前に未婚で1男いた為、森山へのアプローチは自粛していた。 男達の職場での話題は大概、バクチか下ネタで、定年前の浅田、中年の井上、中田、そして佐々が清水の当時の同僚だった。 佐々が一番、清水に年が近く、夜のアソビによく清水を誘っていた。 しかし、女癖が悪いと言う噂で清水は断っていた。 ある日、井上が初めて風俗店へ行ってぼったくられた…と言う話題が持ちきりだった。 そこで、佐々が清水に話を振ってみた。 「清水、まだオンナを知らんのか?」 「ん〜、恥ずかしながら未だ…。初めての相手は後悔したくないから好きな人と…」 「そんな事を言ってると、結婚も出来ずに、あーさんみたいになるぜ」 「えっ!?井上さんみたいに?」 「そっ!50過ぎても、まだ嫁さん貰えず、そのうちハゲ上がった頭で嫁探しは難しいぜ〜」 佐々は笑いながら言うと、 「修さん、それは言いっこ無しッスよ。修さんだって、お気に入りの森山ちゃん狙ってるんやろ?」 それを聞いた浅田は… 「修さん、元気やの〜」 と佐々をからかってみた。 中田もお気に入りの女性社員はいた。 森山の先輩であった川野だった。 「修さん、森山ちゃんがお気に入りだったんか!?僕らは気が合うね」 「中田さんは美香ちゃんがお気に入りだったね。あの2人はスタイルが良い。清水よ…初めての相手なら森山ちゃんみたいなのが良いが、オマエにそんな度胸はあるかな?」 「……」 挑発的な佐々の言動が清水の闘争心に火を付けたのだ。 前へ |次へ |
|
作品目次へ 感想掲示板へ 携帯小説検索(ランキング)へ 栞の一覧へ この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです! 新規作家登録する 無銘文庫 |