《MUMEI》

昨日に比べてたくさん人が来た。
七生を観に。聴きに。




朗読の決勝、やはりレベル高い。

この人凄い。読み込んだ安定感がある。次は七生だ。きっと大丈夫。




ホールの真ん中に移動した七生がマイクの前で読み始めた。ほんの少し上擦りそうになってるけど、分からない。

俺を見て七生、落ち着け…………




深呼吸もしてないのに、スゥーっと肩に力が抜けてゆく。



七生の声を聞いているからだ。

左耳に触れてみた。昨日、これが七生の響きを受けた。目を閉じれば映像が回り始める。

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