《MUMEI》
蘇生
「は…?お前、が?」
いかにも不服そうな顔をした修二が抗議し始めた。
「訳わかんねぇし…貸せよ、それをよこせ!!」
「離してっ!!」
檻の破片を奪い盗ろうと、二人は揉み合いになった。
「お前に殺させて堪るか!俺の邪魔するなぁ!!」
「いや!離して!あんたになんか…」
「俺の…邪魔を…するなぁぁぁ!」
「きゃぁ!!」
力いっぱい振り回された加奈子は、床に思い切り倒され、顔や腕に擦り傷を作ってしまった。
「馬鹿か!力で男に勝てるとでも思ったか?」
修二は、そんな加奈子を見下ろしてヘラヘラ笑う。
「ヘヘ…お前はそこで見てろ!」
「あ……あ…………」
気付いたのは加奈子と美雪
背を向けていた修二は気付く事なく
「お前の代わりに俺が殺……………」
最後まで言いい終える前に
リョウに首を切り落とされていた。
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