《MUMEI》 普通の人間ではない. ではいったいどんな人間なのだろうか. 見たところ、人間ではないと言われてもピンとこない. この少年は、能力者. 生まれた時からなんらかの能力がある. しかし、ほんの少しだ. 物を浮かせるとか、人の気持ちが読めるとか 未来が見えるとか、そんな漫画みたいな ことではない. ただ、危ないときに それを少しでも守ってくれる何かがあった. 普通の人が聞けば運だと思うが そうでは決してない. だが運じゃなければ何だ? と言われれば答えることができない. そう、分からないのだ. 「ピーンポーン」 チャイムの音が鳴る. 少年はパソコンの画面から目をはなし、 玄関へと向かって行った. もちろん、簡単にドアを開ける男ではない. 小さな穴から覗いて確かめる. 「…またかよ.」 と、ポツリと言葉を残して ドアノブから手をはなした. こいつが来るのはしょっちゅう. たぶん俺の能力を見るため. なぜ俺の能力を知ってるかって?? それは… 前へ |次へ |
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