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《MUMEI》 ｢ビーｯ!!｣ タイムアウト終了を告げるブザーが鳴る。 ｢…やれるね？｣ ｢…はい｡｣ ｢よし行って…｣ 行って来い… その言葉を飲み込む。 ｢その前にもう一回円陣組もう｡｣ ｢…おす｡｣ クロを中心に、 円陣を組む赤高の選手たち｡ ｢…しゃあ行くぞぃｯ!!!!!｣ ｢おぅｯ!!!!!!｣ ｢よし!!勝って来いｯ!!｣ ｢しゃあｯ!!!!!｣ ……………………………… 1分間のタイムアウトを終え、 再びコートに向かう選手たち。 円陣の声、 そしてコートに向かう様子から、 観客たちの不安は軽くなる。 ……………………………… コート ｢俺たちからだぞ｡｣ ｢わかってる｡｣ ｢日高､関谷｡｣ ｢あん？｣｢なに？｣ ｢…決めろよ｡｣ ｢…たりめ〜だ｡｣ ……………………………… 赤高ベンチ ｢サイドシュートってそういう理論があったんすね｡｣ クロの隣に座る千秋が尋ねる。 ｢…理論ではないけどね｡｣ ｢でも説明難しくて正直自分イマイチわかんなかったです｡｣ ｢あぁ､それはあいつらもだから大丈夫｡｣ ｢えぇｯ!?｣ ｢こればっかりはやってみないとね｡｣ ｢そ…そういうもんなんすか…｣ ｢ま｡でもこれができないようじゃ一流のサイドにはなれないから｡｣ (それはつまり自分がそうだと言いたいんだろうか…) 前へ |次へ |
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