《MUMEI》
………………………………



『手の視点…？』



『そ｡お前の位置からはコースが見えなくても､シュートを打つ手からの視点であればコースは存在する｡』



『？？？』



『サイドシュートはより角度をつけて打つのが定石｡


だからポスト･45とはシュートフォームが変わるわけ｡


わかる？』



『まぁ…』



(確かに…サイドのシュートフォームは他のポジションとは違うよな…)



『サイドシュートの場合手の位置はこんな感じ｡』



『ふむふむ｡』



『ここまで顔と手の位置に差ができちゃうともう顔からの視点は信用できない｡』



『なるほど…』



『かといって実際に手の位置からコースを見ることはできない｡』



『なんすかそれ…』



『ここまで来ると後は感覚で手の視点を理解するしかない｡』



『感覚？』



『うん｡ゴールバー側面｡


いつも狙ってる理想のコースに打つ｡


自分の視点からは止められる…と思ってもだ｡』



『それ…マジで上手くいくんすか？』



『日本一のサイドになる男が信用できない？』



『…いえ｡』



『ビーｯ!!』



『じゃあ…やれるね？』



『…はい｡』



………………………………














(手の視点…手の視点…!!)



ヒュｯ…!!



(いつも狙ってる…理想のコースにｯ!!)

前へ |次へ
作品目次へ
感想掲示板へ
携帯小説検索(ランキング)へ
栞の一覧へ
この小説は無銘文庫を利用して執筆されています。無銘文庫は誰でも作家になれる無料の携帯・スマートフォン小説サイトです!
新規作家登録する
携帯小説の
無銘文庫