《MUMEI》 case.1 高箸みなみの場合数時間後―――… とあるファッションホテルのベッドの上で――… 一組の若い男女が、生まれたままの姿で談笑している。 「ねぇねぇ…。」 「あ?」 小悪魔のようなキャバ嬢フェイスの女が、頭の悪そうなホスト風の男に問いかけた。 「A?Bの48って数字に、どんな意味があるか知ってる?」 「?…知るかよ。ンなもん。(笑)」 男はタバコを灰皿に押し付けながら、鼻で笑って答えた。 「えー!?なんで知らないのー?(笑)」 「だってキョーミ無ぇもん。どーせ、あのオッサンが考えたネーミングだろ?」 あのオッサンとは、五十にもなってアイドルのプロデュースに人生の全てを捧げている、黒渕眼鏡のキモ男のことだ。 前へ |次へ |
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