《MUMEI》
うざい
.
あぁ、やっぱひなたぼっこ日和だわ…
案の定、俺はサボり。
入学して早くもサボってしまったが、まぁいいさ。
一回くらい許してよ?
なんて思いながら寝そべっていたら…
「コラっ!!」
「うわぁぁぁ!?」
突然、俺の視界に一人の生徒が割って入ってきた。
「なんだ…先生じゃなかったのか…。」
案外小心者の俺。
「先生じゃなくて良かったね。君、サボり?」
「……。」
見りゃわかんじゃん。一々聞くなよ!
「無視!?感じ悪っ!」
あ〜うぜえ…
「あんた誰?」
「人名前聞くんならまずは自分から!!」
本当うざい…
「はぁ…大橋準です。あなたはどちら様ですか?」
嫌み一杯込めて言ってやると、そいつはゲラゲラ笑い出した。
「あはははっ!ちゃんと礼儀作法知ってんじゃん!」
何がどうウケんだよ…?
「どちら様ですかだって〜!」
そこ?そこなわけ!?
つか笑いすぎ。もううざいを通り越して面倒臭ぇ。
「俺、もう行く…」
だからその場から逃げようとしたら、
「チョイ待ちっ!」
って腕を捕まれて
「着いてきな。」
って嫌がる俺を、そいつは無理矢理グイグイ引っ張り出した。
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