《MUMEI》 「まったくもう、いちいち話しかけんじゃねーョ、あの腰巾着芸人…。」 控室に入った陽菜は、口汚く芸人を罵ると、すぐにドアの鍵をしめる。 それは、ある重大な秘密を守るために必要な行動だった――…。 「ヤバかったー、もう限界だよ…。」 陽菜は化粧台の鏡の前に腰を降ろすと、顔を覆っていたマスクを外した。 すると美しい顔立ちが鏡に映し出される。 だが――… その顔には何か違和感があった…。 「次の仕事は赤坂よね?…30分あればなんとかなるヮ…。」 忙しい仕事に追われる陽菜は、焦々と化粧ポーチからクレンジング用のジェルを取り出すと――… それを顔の下半分…ちょうどマスクで隠していた辺りに塗りたくった。 前へ |次へ |
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