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《MUMEI》 コート キュキュｯ…!!ヒュｯ…!! (こいつら…マジか…) ｢関谷ｯ!!｣ ｢わ～ってらｯ!!ユキｯ!!｣ ｢おっけぃｯ!!椎名ｯ!!｣ ｢うっ…す!!｣ 赤高のセットプレー。 この場面で仕掛けたプレーはマッハクロス。 ハーフコートのランパスプレーだ。 絶えず動くその足に、 秀皇ディフェンスはギリギリのところで食らい付く。 (西条戦でやってたプレーか… 俺たちのセットに似てはいるけどスピードがはえぇ… 何でこんな一瞬で空いてる奴見つけれんだ…) 純粋なスピードという点では要兄弟のいる秀皇の方が上だったといえよう。 が、 赤高はランパスに特化した練習を重ねていた分、 こういうプレーには長けていた。 秀皇ディフェンスが崩れるのも時間の問題… といえる展開であったが、 赤高の狙いは突破ではなくポストに落とすということ。 ディフェンスを翻弄しつつ、 中のスペースを空けることが最大の目的であった。 ヒュｯ…!! ｢やっ…べ…!!｣ そして狙い通り、 ｢ナイスぱぁぁすｯ!!!!!｣ ボールはポスト沖へ。 ｢ふぬぅぅｯ!!｣ シュートモーションの沖。 中のスペースが広い分、 キーパーの上野にはそのフォームが良く見えていた。 (プロンジョン気味のフォーム… 体の開き具合と俺の立ち位置から見て狙えるコースは流しの上… もしくは引っ張りの下｡ わかんねぇ…どっちだ…!?) ｢くっ…!!｣ 上野はヤマをはり流しの上へ飛ぶ。 バンｯ…!! パスｯ…!! (ば…) ｢ナイッシューｯ!!!!!｣ (バウンドシュートから正面狙いだとぉ…!?) 赤高後半初の連取。 どちらも得点はポストの沖からであった。 ｢なぁ～っはっはっはｯ!!!｣ (何だこいつｯ!?) 後半10分13秒。16対14。 前へ |次へ |
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