《MUMEI》 時刻はもうすぐ午前6時を回ろうとしていた――… 男はシャワーを浴び終えると、簡単な朝食を由紀の分まで作り始めた。 「今日は朝から撮影なんだろ? …もう少し寝とけよ…。」 …と、由紀を気遣って声をかけるが――… 「何シレっと優しくしてんの〜? …誰のせいで寝不足だと思ってんのよ〜?(笑)」 由紀は、裸の上半身にキャミソールをたくし上げながら、いぶかしげに笑った。 男は苦笑いを浮かべるしかなかった。 やがてテーブルの上には、二人分のベーグルサンドとモーニングコーヒーが並んだ。 男は、その片方にかじりつきながら、テレビのスイッチを入れた。 そのとき――… 前へ |次へ |
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