《MUMEI》
case.9 前田圧子の場合
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同刻――…


朝日を浴びながら街道を疾走する Kawasaki・ZRX があった。


乗っているのは、特攻服に身を包んだ一人のレディース……刺腹莉乃だった。



「畜生…。あの女(由紀)…適当にあしらいやがって!

…3位に上がったからって、いい気になってんじゃねーよ!」


莉乃は、怒りとともにスロットルを煽る…!



その時、莉乃の目にあるものが飛び込んできた。


それは、ビルの屋上に設置された巨大なセキュリティ対策ソフトの広告看板だった。


看板にはアンニュイな視線を投げかける一人の美しい女性アイドルの顔姿が描かれている。



その看板に描かれた女性の名は、前田圧子――…

アイドルグループ…A?B48の頂点に君臨する、人気実力ともにNo.1のアイドルだった…。



莉乃はその看板を眩しそうに見上げると、思わず呟いた。


「スゲェなぁ…あっちゃん…。

9位と1位かぁ……

…同じヒト桁だけど、天と地の差だよねー…」



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