《MUMEI》

「〜〜さて、と〜〜」

(…キョロキョロ…)
ある家の門を出て左右を見渡す。

さて、どっちへ行きましょう?


「・・・・・・・・」

僕は目を閉じ耳をすまし、静かに鼻呼吸をする。

2分程経って、僕は右に向きを変え歩き出す。方角で言うと北へ向かいます。

僕はいつも道に迷った時はそうするのです。
目を閉じることによって、視覚以外の五感が冴えるのです。

僕はその五感のうちの聴覚と嗅覚を使い行く方向を決めます。

別に何が聞こえる…とか、いい匂いがする(たまにおいしそうな匂いにはつられてしまいますが(笑))…とかではないのですが、ただ、なんとなくその2つを使うと決められるのです。

なんとなく…そんな漠然とした理由ですが、一度も失敗をした事がありません。



今日は何やら素敵な出逢いがありそうな予感です。

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