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《MUMEI》 キュキュｯ…!! (はぇぇｯ…!!) ｢くっ…!!｣ ヒュｯ…!! (こりゃ市原が抜かれるわけだ…) 赤高のセットプレー。 ノーボールのクロスからポジションチェンジが行われ、 右45椎名。 センターに峰田という形。 体の小さい椎名の1対1を気持ち舐めて考えていた秀皇ディフェンスだが、 対面するとそのスピードには驚くばかりであった。 パワーこそないが、 小柄な体とスピードを活かしたプレーには長けている椎名。 対面するディフェンスが変わろうと、 攻める姿勢は変わらず、 隙あらば突破。 という雰囲気がびんびんと伝わってきていた。 が、 狙いはやはりポスト。 両サイド同様、 自分自信にもディフェンスの目を集める。 気を許すことはできない選手であることを認識させることが目的であった。 (沖さんで2点取ってる… ホントはワンクッション置いて別で攻めたいってのが俺の希望だけど…) ﾁﾗｯ… 椎名は横目でベンチを確認する。 (クロさんの意志には反するんだろ〜なぁ…) まだ沖のシュートをイマイチ信じることができない椎名。 それでも尚、 作戦には忠実に従う。 クロがそうしろと言った以上は、 反論材料がないと無視はできない。 実際、 沖も得点を決めている。 (まだ…2点｡ ポストだし､ それくらいならよくある内容｡ まぁ…あと1本くらいは上手く落とせるかな｡) 前へ |次へ |
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